祖母

1月25日の朝、父方の祖母が亡くなった。吉本ばななではないが、まじでびっくりした。
私の父が大学生のとき、その父、つまり私のおじいちゃんにあたる人が亡くなってから、おじいちゃんに代わって会社をきりもりして、体が悪くなって入院してからも、看護士さんに向かって「あの医者はアホやから好かん」と言い放ち、お医者さまのいうことをまったく聞かずに好きなものを好きなだけ食べ続けたおばあちゃまは、入院中に大たい骨を骨折したり脳溢血を3回やったりしながら私たち孫よりも明晰な頭で数々の名言を残していたから、はっきりいって殺しても死なないと誰もが思っていた豪傑ばあちゃんだった。私がエスカレーターの推薦を蹴っていちおうそれなりにがんばって別の大学に入学してその報告に行った時は一言、「あんた、馬鹿なことしたなあ」。大学院に入学したにあたっては言葉すらかけてもらえず、ひたすら無言。式の最中は、祖母よりむしろびーびー泣き崩れる父のことが心配で、今年の還暦祝いはそれはそれは盛大にやってあげようとか思いつつご焼香して、最後におばあちゃまとご対面して、お骨を拾って、東京に帰った。先週は涙一滴でなかったのに、今になってぽろぽろするのは何故だろう。