欧州現代演劇

「現代演劇における≪国際性≫の系譜学」というシンポジウムに行った。講師はエマニュエル・ヴァロン、ジャン・ジュルドゥイユ、ハンス=ティース・レーマン、エレン・ヴァロプル。早稲田大学西早稲田キャンパスにて。

現代芸術が他者(性)を志向することは今日、もはや自明のことにも思われる。特に20世紀後半では、国民国家の境界線は、乗り越えられるべき存在として位置づけられてきたし、現在でも国際コラボレーションは、とりわけ行政にとっての需要は大きい。ピーター・ブルック、アリアーヌ・ムヌーシュキン、イエジィ・グロトフスキ、エウジェニオ・バルバといった、戦後現代演劇の創始者たちにとっての「国際性」、国境線を廃棄した演劇共同体のユートピアに源泉を求めながら、現代演劇に取り憑いて離れない「文化的他者」の問題を、再検討する。

という内容。

とてもまとめきれないので、ちょこっとメモだけ。


・「ゴドー」(とジャコメッティの木 ー 能 cf.イエイツ)
・ジュネ(「ジャコメッティのアトリエ」)
・アダモフ 
             → Nationの概念が縮小していったきっかけではないか?

・ジャン・ヴィラール
コクトー
クローデル
             → 過去への回帰、Nationという概念を使用しない


作品の輸出 → フランスの問題として。文化省ではなく外務省が担当=中央集権的(?)

ポスト・トラジックな時代(第二次大戦後に逆説的に悲劇的なものを忘れつつあったドイツ)に再びトラジックなものを導入したのがハイナー・ミュラー
ドゥルーズ=ガタリによる分裂症的分析とは異なる面としての悲劇的なもの