早稲田でジャン=リュック・ナンシーの講演会。「身体」について。なぜナンシーに大学生がこんなに殺到するんだ?というくらい、大会議室から人があふれていた。身体は誰のものか?という話の中で、「自分は自分の身体を使う権利がある、しかし、自分の身体も自分を所有する権利がある。自分と自分の身体とは、そういった、いわばcoupleの関係にある」というくだりで、T尻先生の授業で扱っているpseudo-couple(擬似カップル?)を連想した。身体について、真新しい話は一つもなかったが、健常ではないはずの体で椅子からすっくと立ち上がりそのまま原稿を読み上げるジャン=リュック・ナンシーの姿を見られてよかった。