Dがイベントをやるというので、早稲田の文学部キャンパス正門横のPA/F Spaceに足を運んだ。Dのイベントはもう何回目だか忘れちゃったけどたぶん5回目?くらい? 今回が今まで見た中でいちばんよかった。何がよかったかというと、空間とそれを埋める中身のバランスがとれていたところ。3人分の美術作品と、2人分のインスタレーションと、1人分のダンスとが点在するでもひしめきあうでもなく、空間にぽっと収まってて心地よかった。あと、けったいな踊りを何年も前から続けている、というより踊らずには生きられないというかもう踊りたくって踊りたくってもう踊ってないと無理、て顔をした不思議な生き物のようなJのダンスを、観客が写真を接写でバチバチ撮ったりビデオをあらゆる方向からとったりJが投げた小道具を投げ返したり、Jが踊ってるのをみんなで支えてる感じがとてもよかった。
イベントが終盤にさしかかった頃、イトー・ターリさんが来た。ベテランパフォーマーのターリさんは去年、駒場に講演にいらっしゃった時に知り合って、それ以来ビデオや生の公演で何回か彼女のパフォーマンスを観る機会があったのだけれど、生で観たパフォーマンスがあまりにも強烈すぎて、そのあとは案内がきても観には行かなかった。今日、そのことを本人に話したら、ここ数日でターリさんが参加したパフォーマンスイベントのお話をして下さって、ああ、観に行けばよかったと後悔した。話に花が咲いて延々とパフォーマンスやコンテンポラリーダンスの話をして、ふと気付くと終了時刻をとっくに過ぎていた。あわててその場に残っていた皆で片付けを手伝う。次回の会場はどこになるかわからないが、とても楽しみだ。