TIF2007、アメリカ戯曲リーディング企画の初日。去年の同企画は嵐のようにザザっと過ぎ去りあまりの過酷さに記憶も断片的にしか残っていないのだけれど、今年は戯曲の翻訳ミーティングから稽古、リハ、ゲネまで、一つの流れをちゃんと確認することができた。今日の演目はシェリー・クレイマー作『素晴らしい事が終わるときー歴史とわたしとバービー人形』。かなりの好評のうちに幕を閉じる。毎年いろんなアートイベントに関わって感じるのは、下っ端で雑用をこなすアシスタントに対する接し方でそのアーティストなり制作者なりのレベルが量れてしまうということ。傲慢だから駄目とか気遣いができるから良しとかいうことではなく、作品は一人では作れないってことに対する現場での自覚は大事だと思う。当たり前のことなのに、この「当たり前」がわかっていない人間は意外に多かったりする。アメリカ側の作家3名にしてもこの企画の立役者のポリーにしても、そのことへの自覚がはっきり行動に出ているところがすごい。