3月29日、30日に東京国際芸術祭2007の最後を飾るベケット・ラジオ企画、阿部初美さん演出の「残り火」の稽古が始まった。なぜベケットの読み合わせでこんなに盛り上がるんだ・・・というくらい、稽古は役者さん達のテンションの高さと共に和気あいあいと順調な滑り出し。
今ある高橋康也先生の翻訳をどう上演台本に仕上げていくか、視覚要素を排したラジオドラマをどう舞台上で演出していくのか、効果音をどう処理するのか、テンポはどのくらいに保つのか、読み手の集中力をあざ笑うかのように、一読しただけでは読者が振り切られてしまう厄介な台本の内容をどうすれば観客席に伝えられるのか、あるいは伝えようとすること自体が方向違いな試みなのか、。。。  もちろんどんな戯曲もそうですが、英語原文にして僅か十数ページ、日本語訳二十数ページの短い戯曲に課題が山積み。それだけに、どんな形で本番を迎えることになるのか、不安と期待が高まります。。