アヴィニョンでネットがつながらなかったのと、ロンドンでも予定が詰まりすぎてブログ更新が全くできなかったので、ざっと今から振り返りたいとおもいます。

7月16日ー19日: パリ滞在〜アヴィニョンに移動

日本に送られてきたスケジュールには「18日、アヴィニョンに移動」と書いてあったはずが、パリに到着してから19日の間違いなことが発覚。ありえないからー(><)。パリに着いて最初の2日間はひたすら資料集めに奔走し、予想外に空いた18日はやっと再開したオランジュリー美術館に足を運んだあと、シネマテークリチャード・フライシャーの「バイキング」を観た。
18日の夜に交流プログラム参加者が全員集合し、自己紹介。全部で25人くらい。これまた予想外にアジア人は私一人だった。みんなフランス語速すぎ。結局プログラムの詳細は何もわからないままだったし、移動の日時は間違ってたしでかなり不安になるも、19日、なんとか無事にアヴィニョンに移動→到着。


7月19日ー21日: 観劇、観劇、ひたすら観劇

今回のプログラムの主旨のひとつに、フランス人の参加者と各国からの参加者の国際交流を推進する、という謎な内容が書かれていたのだけれど、アヴィニョンに到着してみたら、なんと日本人がいた。フランス人枠で応募していたパリ大学の学生の女の子。T大学の学生で、といったら、もしかして表象文化論?といわれ、また驚く。大学の外で、表象の名前を知っている表象以外の学生に初めて会った。


「Pluie d'ete a Hiroshima」 
演出:Eric Vigner  場所:Cloitre des Carmes  21h30〜

着いてすぐに当日券の列に並び、先程の日本人学生Yと、デュラスのテキストをもとにした作品を鑑賞。プラスチックを使った舞台装置が面白かった。が、内容は、小難しい台詞が延々と続く観客に忍耐を強いる型の典型、3時間30分也。途中で帰った人も多数。個人的には、試みはわかるけれども大事なところをハズしてしまっている、という印象。


「Sizwe Banzi est mort」
演出:Peter Brook   場所:Ecole de la Trillade  22h〜

登場人物は黒人の男性二人、ごく簡単な舞台装置を用いつつ、照明と音響の緊張感と役者の演技だけで舞台が始まり、終わる。終演後はスタンディングオベーション、私も泣きながら拍手。でも、観客席にいるのはほぼ100%白人。ルーマニア人の女の子と、客席と舞台の「観る」「観られる」関係の不均衡の逆転について激論を戦わせるも、決着はつかず。


「Sans Retour」
振付:Francois Verret   場所:Gymnase Aubanel   18h〜

コンテンポラリーダンス。プログラム参加者の中で評価がぱっくり二分した作品。経済、法律等が専門で舞台を普段あまり観ない学生たちは絶賛→スタンディングオベーション、演劇あるいは舞踊の専門家集団は大ブーイング→拍手ひとつせずに退場。直径2mくらいの巨大扇風機から吹き荒れる風とその風に逆らって突き進もうとするダンサーとか、半透明の巨大スクリーンにぼやっと映し出される人影と生身のダンサーとの動きのからみとか、アトラクションが豊富で内容が皆無だったところに評価の分かれ目が生じたと思われる。