7月22日ー23日 : ひきつづき

「Cargo Sofia-Avignon」
演出:Stefan Kaegi  場所:アヴィニョン近郊  11h〜

Yと朝9時から当日券の列に並び、なんとか取れたチケットをにぎりしめ郵便局前発のトラックに乗る。トラックの中に5列ほどの客席が設けられており、車体の左側の一面がスクリーンになっている。これからセルビアの国境を渡りブルガリアへと旅に出ます、というアナウンスと共に街の映像がスクリーンに流れ、トラックが出発する。陽気に歌う運転手の映像を見ながらしばらくすると、突然スクリーンが上がり、ガラス張りの一面が現れる。スクリーンの映像とトラックから見える街とが重なり、一瞬、自分がどこにいるのか分からなくなる。その後も、アヴィニョン近郊であるはずの街を巡りながら、ここはセルビアの工業地帯です、とか、この工場ではソフィアの名産物である○○の加工を行っています、などの説明が続く。すると突然、道のど真ん中でマイクで歌を歌う女性が出現し、トラックは何事もなかったかのようにその前を通り過ぎる。

当日券は絶対無理と言われたのだけれど、運よく観られて本当によかった。ある場所に居るとは一体何かということについてかなり考えさせられました。ドキュメンタリー演劇の幅の広さに改めて感服。


「Les Marchands」
演出: Joel Pommerat  場所:Theatre Municipal 19h〜

フランス語が難しすぎて話についていけず、諦めて台本を買う。話が分からないのに何が言える、といわれそうだが、素晴らしい舞台だった。もちろんセノグラフィーしかわからないわけだけれども。もうひとつの作品、「Au Monde」も観ることにする。


「Les Soldats Inconnus」 (off)
Compagnie Graines de soleil 20h30〜

off作品を初鑑賞。offはinに比べると大分劣るという話を聞いていたので期待していなかったのだが、各情報誌で話題になるoff作品の中にはinを遥かに凌駕する作品もあることを後で知る。この作品はまあまあ、という感じだったけれど、役者の必死さが逆に新鮮で好印象でした。


「J'ai Grave le nom de ma grenouille dans ton foie」 (off)
Clinic Orgasm Society 22h45〜

題名とカンパニー名を見ての通り、エロい、グロい、汚い、くだらない、で、最高に楽しかった。似たような傾向を持つ日本の集団にゴキブリコンビナートがあるが、ゴキコンも内容の面白さをこのぐらいに引き上げられたら最高の集団になるのにと思った。誰かこの集団を日本に引っ張ってきてほしい。赤字必須だけど。